株式会社ディーエムシーのコラムをご覧になっていただきありがとうございます。
今回のテーマは、多くの経営者様から非常によくいただく質問である
「ファクタリングにはなぜ金利がないのか?」
そして
「融資とは何がどう違うのか?」
について、制度・法律・実務の観点から徹底的に解説していきます。

「金利がないって逆に怪しくないのか?」
「手数料って結局、金利と同じでは?」
「銀行融資とどちらが得なのか?」

こうした疑問は極めて正常な感覚です。
しかし、ここを正しく理解していないと、誤った比較・誤った判断 をしてしまい、結果的に資金繰りを悪化させてしまうケースも少なくありません。

本記事では、表面的な説明ではなく、なぜ金利が存在しないのかという“本質” から丁寧に紐解いていきます。

■1. そもそもファクタリングとは何かを正しく理解する

ファクタリングに金利が存在しない理由を理解するためには、まず「ファクタリングとは何か」を正確に押さえる必要があります。
結論から言えば、ファクタリングは 融資ではありません
これは言葉の言い換えではなく、法律上・契約上の性質が根本的に異なる という意味です。

ファクタリングとは、企業が保有している「売掛債権(将来入金される予定の請求書)」を、ファクタリング会社に 売却(譲渡) する取引です。
つまり、
「お金を借りる」のではなく
「資産を売る」
という行為になります。

一方、融資はどうでしょうか。
融資とは、金融機関からお金を 借りる契約 です。
借りたお金は、将来必ず返済しなければならず、その対価として 金利 が発生します。

ここで重要なのは、
金利とは“お金を貸す行為”に対して発生する対価
だという点です。

ファクタリングは「貸す・借りる」という関係が存在しないため、金利という概念自体が成立しません。
この点を理解せずに「ファクタリングの手数料=金利」と捉えてしまうと、話が大きくズレてしまいます。

■2. 金利が発生するのは「貸金取引」だけである

金利がなぜ存在するのか。
それは、日本の法律上、金利というものが 貸金業法・利息制限法 によって定義されているからです。

金利とは、
「元本(貸したお金)に対して、一定期間使用させる対価」
として発生します。

つまり、
・元本がある
・返済義務がある
・時間経過に伴い増える
この3点が揃って初めて「金利」が成立します。

融資はこの条件をすべて満たしています。
だからこそ、年利〇%という形で金利が設定され、利息制限法の範囲内で管理されます。

一方、ファクタリングではどうでしょうか。
ファクタリングには
・元本という概念がない
・返済義務がない(ノンリコースの場合)
・時間経過による増加がない
という特徴があります。

あくまで
「この売掛金をいくらで買い取るか」
という 売買価格の問題 であり、時間に応じて増減する利息という考え方が存在しません。

そのため、ファクタリングに「金利」という言葉を当てはめること自体が、制度上も法律上も誤りなのです。

■3. ファクタリングの「手数料」は金利とは全く別物

それでは、よく言われる
「手数料が高い=実質金利が高い」
という考え方は正しいのでしょうか。

結論から言うと、比較の仕方としては間違っています

ファクタリングの手数料とは、
・売掛先が倒産するリスク
・回収不能になるリスク
・事務手続きコスト
・資金化スピード
これらすべてを含んだ 一括の対価 です。

つまり、
「お金を貸して利息を取る」
のではなく、
「リスクを引き受けて債権を買い取る」
ための価格調整なのです。

この手数料は、
・売掛先の信用力
・支払期日までの期間
・取引金額
・契約形態(2社間・3社間)
などによって決まります。

時間が経つほど増えるわけでもなく、返済が長引くほど負担が増えることもありません。
最初に条件が確定し、それ以上変動しない。
これが金利との決定的な違いです。

■4. 融資とファクタリングのリスク構造の違い

融資とファクタリングでは、誰がリスクを負っているかが根本的に異なります。

融資の場合、
・返済できなければ借主が責任を負う
・信用情報に傷がつく
・担保や保証人に影響が及ぶ
という構造になっています。

つまり、リスクの大半は 借り手側 にあります。

一方、ファクタリング(特にノンリコース型)では、
売掛先が倒産した場合のリスクは ファクタリング会社側 が負います。
その分、手数料としてリスクプレミアムが上乗せされているのです。

ここを理解すると、
「金利がないのに手数料が高い」
のではなく、
「リスクの所在が違うから価格構造が違う」
ということが見えてきます。

■5. なぜ「金利がない=怪しい」と感じてしまうのか

多くの経営者がファクタリングに対して違和感を覚える理由は、
日本の資金調達=融資が当たり前
という価値観が根強いからです。

銀行融資が基準になっているため、
・金利がない
・返済がない
・審査が違う
という点が、逆に不安材料として映ってしまいます。

しかし、これは制度の違いを知らないがゆえの誤解であり、
正しく理解すれば、ファクタリングは極めて合理的な資金調達手段であることが分かります。

むしろ注意すべきなのは、
「ファクタリングなのに金利という言葉を使う業者」
です。
これは貸付を偽装している可能性があり、非常に危険なサインと言えます。

■6. ファクタリングと融資は「優劣」ではなく「使い分け」

ここまで読んでいただくと、
「ではファクタリングの方が良いのか?」
という疑問が出てくるかもしれません。

答えは明確で、
どちらが優れているかではなく、使い分けが重要
です。

・長期的な設備投資
・低コストでの資金調達
・信用力を積み上げたい
こうした目的には融資が向いています。

一方で、
・入金サイトが長く資金繰りが苦しい
・一時的なキャッシュ不足
・融資が間に合わない
といった場面では、ファクタリングが非常に有効です。

金利がないという点だけで判断するのではなく、
資金の性質・スピード・リスク
これらを総合的に見て選択することが重要です。

■7. 正しい理解が資金繰りの選択肢を広げる

ファクタリングに金利がない理由は、
「制度が違うから」
ただそれだけです。

しかし、この違いを理解しているかどうかで、
資金調達の選択肢は大きく変わります。

誤解したまま避けてしまえば、
本来救えた資金繰りを悪化させてしまうこともあります。
逆に、正しく理解して使えば、
融資では間に合わない場面を確実に乗り越えることができます。

重要なのは、
正しい知識と、信頼できる相談先
この2つです。

■株式会社ディーエムシーからの挨拶

株式会社ディーエムシーでは、ファクタリング・融資・ビジネスローンなど、
さまざまな資金調達手法について、制度・リスク・実務を踏まえた上でのご提案を行っております。

「金利がないのは本当に大丈夫なのか」
「融資とどちらを選ぶべきか」
「今の会社状況で最適な方法は何か」

そうした疑問をお持ちの際は、ぜひ一度ご相談ください。
数字だけでなく、経営全体を見据えた資金調達 を、私たちは大切にしています。

今後も、皆様の経営判断に役立つ情報を発信してまいります。