人にはそれぞれ得手不得手があり、抱えるバックグラウンドや性格も千差万別です。
同じような学歴を持ち同期に入社した仲間でも、人よりも早く昇格する者、後れを取る者が出てきます。
出世コースに上手く乗れる人材には他者にはない特徴が共通することが多いので、この回では出世コースにのれる従業員の特徴について考えてみましょう。
ゼネラリストタイプである
人材の話題ではよくスペシャリストタイプとゼネラリストタイプの良し悪しについて議論されることがあります。
スペシャリストとは特定の分野で特別秀でた実力を持つ人のことで、例えば経済アナリストや何かの職人さんなどをイメージします。
ゼネラリストは特定の分野で秀でた実力を持つわけではありませんが、どんな分野にも適応し一定の成果を上げる人材を言います。
業界にもよるでしょうがプロデューサーやゼネラルマネージャーなどの職業がイメージできます。
この二つのタイプを比較した時、出世コースに乗りやすいのはなんでもそつなくこなせるゼネラリストタイプの方が多いように思います。
ゼネラリストは幅広い視点を持てるので、人をまとめたり組織運営の視点を持ちやすいからではないかと考えます。
一方スペシャリストタイプはその道の専門家として特定の部門での活動を継続して担ったり、技能や知識を生かして独立することもあるでしょう。
両者を比較すると、ポジションに関わらず実力を発揮できるという点で、組織内で出世しやすいのはゼネラリストタイプと言えます。
リーダーシップを発揮できる
出世すれば部下が増えますから、自分の仕事をこなしていればそれで良いというわけにはいかなくなります。
性格も何もかも違う複数の部下をまとめていくにはリーダーシップが必要です。
リーダーシップは訓練することもできるので、適性が無いと思い込んでいても訓練によって花開く人材も多くいます。
組織としての思考と行動を取れる
幅広い視点を持てる人は組織運営を考えた思考や行動を取ることができます。
よく会議などでは役員や経営者から厳しい意見を言われる従業員がいますが、従業員気質が強い人は自分の意見を言うことはできても、自分がいる部署や部門としての適切な意見を言えていないことが多いです。
「私はこう思います」というのは簡単ですが、会社としては個人的な意見を求めているのではなく、部門全体の意見や判断を求めているわけです。
自分が組織の一部として動いているのだという視点を持っている人は、所属する部署、部門単位で思考することができるので、上役に適切な意見を具申することができます。
これが評価につながり、出世コースに乗るチャンスが生まれます。
コミュニケーション力が高い
順調に出世していく人をみれば、大体のひとは社交的で明るい人物が多いように思います。
出世するには所属する部署だけでなく人事部門にも好かれなければならないので、性格に問題があるとそれが叶いません。
社交的でコミュニケーション力が高い方が出世はしやすいと言って良いでしょう。
上司と良い付き合いができる
社交的であることは上司との関係をうまく築くことにもつながります。
いちいち上司とぶつかって喧嘩している人が出世するケースはあまり聞きません。
媚びを売る必要はありませんが、できるだけ他者と良い関係を築ける人の方がトラブルを避けられますし、万時良い方向に向かわせることができます。
上司の評価はダイレクトに出世に響きますので、できるだけ良い付き合いができるようにしたいものです。
すでに昇格に備えている
中には出世を機に鬱になってしまう人もいるようですが、こうした人はやはり出世するに足る素質がなかったか、もしくは準備不足であると言えます。
素質がないものは仕方がないとして、出世コースに乗る人の中には昇進して人の上に立つことについてあらかじめ準備をしておくという人もいます。
例えば係長として勤めている間には、上役である課長補佐がどのような仕事をし、どんな資質を求められているのかよく観察しておきます。
自分が昇進し課長補佐になった時には何が求められ、それにどう応えていくべきか考えて、事前に準備しておくということです。
このように日ごろから昇進に備えて準備しておくことができる人は、いざ昇進した時に実力を十分に発揮できます。
まとめ
この回では出世コースにのれる従業員の特徴について見てきました。
出世コースにのれる人材はスペシャリストタイプよりもゼネラリストタイプであることが多く、この特性から組織内での評価につながりやすいということができそうです。
もちろんスペシャリストタイプがこれより劣っているということではなく、両者は住み分けが可能な存在です。
人をまとめ組織として運営する手腕やコミュニケーション力、あるいは昇進に対する準備の姿勢なども影響しますから、個々人の意識も強く影響します。
どんなタイプであっても、会社に必要な人材は大切に育てていきたいものですね。
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